
Zenkenは4月24日、社員に導入した法人向け生成AIサービス「Chat(チャット)GPT Enterprise」の効果を公表した。導入3か月後に実施したアンケート調査では、生成AIの活用により月1万2500時間分の工数が削減され、生産性が平均で2倍に改善した。24年通年の外部委託費用は約5000万円削減した。
企業が先進技術を活用して生産性を向上させ、利益率改善につなげる動きが今後は加速していきそうだ。
Zenkenは昨年11月、国内で初めて全社員に「Chat GPT Enterprise」を導入した。Zenkenは米OpenAIの日本法人の支援を得て、営業、制作、経営企画、人事などあらゆる業務で生成AIを活用。業務削減だけでなく商品企画や営業などにも利用していた。
Zenkenでは生成AI活用を通じて、文書作成やプログラミング支援などで月1万2500時間の工数を削減。営業先の業界動向・競合分析などの調査、原稿作成など平均で約2倍の生産性を向上した。資料作成や市場分析、翻訳など業務全般でも平均で30~50%の業務時間を短縮し、社員1人当たり月5~15時間の余剰時間を創出した。具体的にはライティング削減で最大60%、メール作成で50~70%の時間を短縮した。ウェブサイトの脆弱性(バグ)の修正・原因特定、提案書作成でも50%の時間を減らしたという。